謎トークンの呪い
またどうでも良い話を。(暇人以外はブラウザバック推奨)
もうどれぐらい前か忘れたが
俺たちのKJ、ビットボーイことKoji Higashi(東晃慈)氏が紹介したカウンターパーティーのトークン遊びやオリジナルトークン発行遊びがとても楽しかった。
彼はトークンエコノミーなんていう気取った言葉ではなく、
『実際にやってみろお前ら』
というスタンスで、当時少数民族だった暗号通貨脳の人間を洗脳した。
それを投げ合って遊んだり、イラストを添えたり、そういう事を何の意味もなく内輪ノリの感覚で行い、どんどん夢中になった。
そこから
『トークンで実現できる様々な可能性』
というポエムを重ねた。今ではブロックチェーンのトークンは一般的なものになっている。
2018年現在、ICOブームを何度も迎え、Ethereumのトークンが世界中にばらまかれている。最近ではNEMのトークンも徐々に増えてきた。これからも様々なプラットフォームでトークンの種類は増えていくだろう。
で、
「それ、トークンいらなくね?」
と思うことも多い。
決して批判するわけではないのだが、最近このようなプレスがあった。
『寄付の透明化をトークンで実現します!トークンは上場予定です!』
これを見た時、ワシがすぐ浮かべたのは
・寄付すら面倒な行為なのにトークン化してまで実施する必要があるのか?
・寄付に一番必要なのは「手間」を減らす事なのではないのか?
・寄付の為にトークンを得る行為自体が手間じゃないのか?
・ビットコインの寄付プラットフォームですら今までコケまくってるが大丈夫なのか?
という4つだった。
トークンエコノミーは色々な可能性を秘めている。が、まだ実際に使われているトークンは限りなく少ない。そもそも暗号『通貨』という1.0の部分が成長途中で道は長い。
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最近ようやく話題になってきているゲームアイテムのトークン化などは、ゲームが終了してもそのトークンを使うサービスが現れれば価値を維持することができる。
他にも、あるゲームでは雑魚キャラカードだったとしても、別のゲームでは強い、などといった活用もできる。そういうものが人には判りやすいし、そういうものにこそトークンは適している。
しかし、結局ガチャやトークンの販売に収益を依存しているような会社のゲームは収益を維持するために新しいトークンを販売する事を考えるので、さほど他のトークンを使ったりはしない。これは結構ジレンマだと思う。
たとえばモンストなんかでガチャやらなにやらでゲットしたレアキャラがあったとする。それを白猫黒猫などの他のゲームで使える、としたところで
ゲーム会社は儲からない。
それならば同じキャラを使いまわさず新しいキャラを販売するだろう。
どちらかというとキャラの資産価値を高めることではなく陳腐化を推進し、新しいカードを買わせる方がよほど楽チン。企業も金を稼ぐために仕事してるのでそうなってしまう。
そう考えてしまうと色々と脳内ポエムが腐ってくる。
じゃあ、なにができるんだろう、などと考えれば最終的に暗号通貨ポエマーにありがちな
「ブロックチェーンを使う事」
が目的になってしまって利便性や旨味を殺すことになる。
そういう時はもっとシンプルに考えたほうが良いのだろう。
以前何かで拝読したが、Nayuta社の栗元氏は
「やりたい事を実現できるのがブロックチェーン技術だった」
みたいな事を書いていた。
こういうのが一番良い。
現在のICOで主流になっているのは企業トークンみたい企業と結びついた株のようなモノではなく、サービスで使われるトークンが多い気がしている。
こういうトークンはそのサービスを使うために必要というよりは、サービスを作るための金を儲けるためだけに存在するようなトークンになっている傾向があるように思える。
トークンを作る事が目的になっていて、トークンをどう使うのかは後から考えるようなものが非常に目につく。とりあえず金が欲しいだけなのだろうか。
個人的にNEMで一番素敵だと思ったのがNEMのアポスティーユ機能だ。
現在のICOブームの延長であれば、公証することを目的にしたトークンを発行し、そのトークンを手数料にして公証をさせるだろう。
だが、NEMはそれをプロトコルというかウォレットに組み込んだ。
XEMだけ持っていれば使える。
NEM圏の人間にとってはこれが凄い便利だし、こういう機能は積極的に何かに役に立てたくなってくる。
EthereumもコントラクトなどはGas(ETH)で動作する。(はず そんな詳しくない)
EthereumのETHだけ使って色々な事が実現できる。(はず そんな詳しくない)
でも、皆こぞってトークンを作る。
そもそもEtherを使って自動販売機を実現できるワールドコンピューターだったはずのEthereumなのに、そのサービスのトークンを持っている人しか動かせないような「錯覚」に陥る。トークンが無ければ動かせないワールドコンピュータなんて誰が使うのだろうか?
もちろんトークン化によって様々な事、サービスの連動など、そういうのもできるはずなのでそれを目的として発行するサービスもあるだろうけれども。
そういうことを色々考えれば考えるほどトークンを発行する意味を考えてしまう。
便利なものだったり価値を維持できるものであれば良いのだが、使い勝手が悪かったり欲しくないようなトークンを使わざるを得ないようなサービスはあまり使いたくない。あまり使いたくないようなものはいずれ廃れる。
なのでワシは
もっとETHやXEMだけで動く色々なものも
充実させた方が良いのではないかと思う。
ブロックチェーン2.0 ブロックチェーン2.0 とは言うが、1.0の「プラットフォームの通貨」としての経済圏が確立していない以上は絵に描いた餅にしかならない。
プログラムとか関係ないので地味に見えがちだが、XEMやETHなどでの決済店舗が増える事は、クソなトークンのICOなんかよりもよほど効果があると思っている。
その通貨を使って様々なサービスが動作する事を体験し、それからトークンを用いたサービスにシフトしていくのも間違いではない。
特に最近ありがちな、
出稼ぎした人が自国に送金だけすることを目的にしたような謎トークンなどは
それ意味あんの?と頭をひねってしまう。
それこそ元祖暗号通貨のBTCで間に合っている。
何が言いたいのかというと、
必要なところ、作るべきところでトークンが存在するべきで、それ以外の謎トークンはサービスの利便性を殺し、ICOを実施した自らを苦しめる
呪い
にしかならないのではないだろうか、という事だ。
この辺りはサービス提供者が、
利用者が面倒でもそのトークンを使わざるを得ない状況にして、それでも利用者はそのトークンを手に入れて使ってみたい、と思わせる力量が必要になる。
そういうことをできる提供者はそれほど多くない気もする。
KJによるこの記事↓↓↓↓↓
に、更に理由(というか邪推)を付け加えるのであれば、
・トークンを上手く組み込めなくてプロダクトが出せない
・作ってみたけどクソすぎてローンチしたらトークン価格が死ぬから出せない
というのも含まれているのではないだろうか?
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ちなみにトークンを送金するためにはプラットフォーム通貨が必要になっているのが今のトークン界だ。
COMSAなんかのICOに参加してトークンをGETした後、そのトークンをウォレットに送りたいのにXEMやETHを持っていないので送金できなかった、という人も結構多かった。
で、
NEMのCatapultで実装されるアグリゲートトランザクションではこの辺りのジレンマがいくらか解消するのではないかと期待している。
ひょっとしたらこういうのも解決できるのだろうか?
(詳しい事は知らないw)
しかし署名が必要だから多少のXEMは必要になるだろうか…
どうなんだろうか…
(詳しい事は知らないw)
それにしても、日本語情報増えていて非常にありがたい。
【アグリゲートトランザクション】ネム(NEM)の未来が広がる理由 | | 道産子のセミリタイア仮想通貨歴伝
money-okanemoti-7.hatenablog.com